フランス大統領選「ザックリ」解説シリーズ第二弾 フランスの社会課題について

寝てたら勝手に社会の課題は解決されると思いますか?

 では、質問です。 政治は何のためにあると思いますか。

 … 

政治と一口に言っても、色んな捉え方があると思いますが、政治は基本的に社会の課題を解決するための手段と言えます。だからもちろん、フランス大統領に求められるのも、課題解決。では、そもそもフランスが抱える課題について見ていきましょう。

社会課題①失業

フランスの失業率は、EUの平均(8%)を上回る約10%。でも、10%って実際どんなものって想像しにくいですよね。例えば、2016年度の早慶上智MARCHの在籍者数は、日本の私立大学に通う学生数のおよそ10%です。東京にいる方はわかると思いますが、「そこそこ」町で見かけますよね。

特に、24歳以下の若者の失業率は23.6%と、ほぼ4人に1人が無職。硬直的な労働規制や、雇用にかかる企業の社会保障費負担の重さが一因とされています。こうした現状から、若年層らを中心に、政治への不満が高まっています。

 

社会課題②社会保障

日本の消費税は8%。引き上げられたときは、多くの不満の声が耳に入ってきました。政治家たる者、「社会の課題を解決する」ためにお金が必要だから消費税を上げたい、けど「最も好感度の低い政策」とも言える増税はなかなか手が出しにくい…。僕も増税の後、イライラが溜まっていました。「むっちゃ1円玉増えるやん」と。100円の物を買うと、だいたい2円返ってきます。200円の物を買ったら、4円。消費税8%は財布の豚化を引き起こしました。

とまあ、雑談は置いといて。フランスのいわゆる消費税は19.5%。(これも小銭面倒そう…)食料品、住宅関係など生活必需品にかかる税率は5.5%と物によって違います。税金が高い分、社会保障が手厚い国なんです。

(実際、GDPに占める社会支出の割合は、他の国と比べて高い)

しかし、ここ最近はGDPに占める社会保障の割合が高くなっています。

 

社会課題③移民・難民

こうした背景の一つに、移民や難民の受け入れ増加があります。フランスの移民は、2012年に550万人で、総人口の8.5%。人口が日本の半分ほどのフランスで、550万という数字は印象的。このうち約200万人は、現在、フランス国籍を取得しています。 

 増えた理由の一つに、フランスは移民や難民にとって「めちゃくちゃ魅力的」な国というのがあります。 

というのも、フランス国籍を持つ移民はもちろんのこと、フランスで難民と認定されれば、「フランス国民」として生活します。したがって、フランスで生まれ育った「純フランス人」と外国で育ち何らかの理由でフランスにやってきた「移民と難民」は同じ社会サービスを受けることができるんです。

では、移民や難民が増えていることに対して、実際フランス国民はどう思っているのでしょうか。

1974年の中東戦争に伴い、オイルショックの影響を受けたフランスでは、移民や難民に対する風当たりが強くなってきました。経済・社会保障政策で行き詰まる既成政党へのフランス国民の不満が高まっています。

先ほど、移民や難民が増えているとお伝えしましたが、実際フランス国民はどう思っているのでしょうか。

1974年の中東戦争に伴い、オイルショックの影響を受けたフランスでは、移民や難民に対する風当たりが強くなってきました。特に、80年代からは一般世論は移民(とくにイスラム系の移民)の流入がフランスのアイデンティティの脅威やフランス人の雇用の奪取、福祉財源の圧迫、さらに移民を治安悪化の要因とみなす声がありました。

 

社会課題④ユーロ

2009年に起きた「ギリシャ危機」をご存知でしょうか。ざっくり言うと、ギリシャが「財政赤字はそんなにない!」と言っていたんです。2009年10月、ギリシャで政権交代が行われ、実は「財政赤字がめちゃめちゃあった」ことが発表されました。ギリシャの財政赤字は、GDPの4%程度と発表していましたが、実際は13%ほど。債務残高も国内総生産の113%にのぼっていたなど、とにかくギリシャが経済的「危機」に陥っていたんです。この危機は、単一通貨であるユーロの問題点を浮き彫りにしました。

そもそも、ユーロを導入することで、EU内の経済活動を活発化させるのと同時に、経済力が弱い加盟国の信用を補うという効果もありました。

しかし、共通通貨であるユーロを導入して金融政策は統一しましたが、財政政策はそれぞれの国にお任せ状態。

そのため、各国で財政政策が異なり、共通通貨でしたが、財政危機に陥る加盟国が出たのです。

共通通貨であるユーロを導入している加盟国がデフォルトすれば、ユーロへの信任が揺らぎかねず、その影響が欧州全体に波及する可能性があることので、ギリシャをみんなで助けることに。このように、統一された通貨と金融政策に対して統一されていない財政政策という構造上のねじれが、共通通貨であるユーロの大きな問題点として浮き彫りになりました。

自分の国と全く関係なくても、加盟国のどこかがヘマをするとその影響をもろに受けちゃう。他の国からしたら、「なに足引っ張っとんねん」ですよ。

現在、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡って、米朝、そして日本や韓国も揉めています。もし、朝鮮半島で戦争が勃発したときどうなるでしょうか…。あるいは、北朝鮮でクーデターが発生し、権力抗争による内戦状態となったときには、大量の難民が発生することになります。 朝鮮半島有事のとき、韓国から日本に難民が押し寄せてくるという見解があります。また、これまで挙げたフランスの課題である失業や社会保障、そして移民難民など原因は違えど、同じ問題を抱えています。その意味でフランスの大統領選挙と今後の動きは見逃せませんね。

Fin.  

 

参考

http://ironna.jp/article/1018

http://www.altermagazine.jp/index.php%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%A8%E7%A7%BB%E6%B0%91%E3%83%BB%E9%9B%A3%E6%B0%91%E5%95%8F%E9%A1%8C

http://www.ipss.go.jp/syoushika/bunken/data/pdf/19409508.pdf

http://up-j.shigaku.go.jp/school/category06/00000000267201000.html

http://www.aoyama.ac.jp/outline/data/number_of_students/#anchor_02

http://www.rikkyo.ac.jp/about/disclosure/qo9edr00000081kh-att/zaigaku161001_u.pdf

http://up-j.shigaku.go.jp/school/category06/00000000267901000.html

http://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/overview/head_count/head_count01.html

file:///E:/teiinjusoku_UG_2016.pdf

https://www.keio.ac.jp/ja/assets/download/about/learn-more/data/index/2016_daigaku.pdf

http://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2016/08/students2016.pdf

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kouritsu/

http://www.rhq.gr.jp/japanese/hotnews/data/71.htm

http://ci.nii.ac.jp/els/110009625424.pdfid=ART0010093851&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=&lang_sw=&no=1492668422&cp=

http://www.jil.go.jp/jil/kaigai/jihou/2003_02/200302tokushu.pdf#search=%27%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9+%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%9D%E9%9A%9C%27

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/syutyukento/dai7/miyamoto.pdf

https://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20150910-00049382/